冬休みの練習の二回めは、ひらかたパークの野外リンクだ。
「ひらパー」と呼ばれる、ひらかたパークは、京阪電鉄が経営する大阪にある遊園地だ。
とても古い。
小学生のとき、遠足で来たことがあるが、その後は知らない。
でも、ずっと続いている。
宣伝はしている。
駅や電車内の広告に「いま、子どもをアイドルにするなら、スケートが近道」という大キャンペーンを張っている。
枚方公園駅を降りる。
駅前から入り口までの通りは、さびれている。
中に入ると子連れの親子が、アトラクションを楽しんでいる。
スケートリンクは一番奥。
大して広くはない。
混雑は激しい。
人々の間を縫って、ちまちまとターンとステップの練習をする。
生垣の向こうは線路。
電車の音を聞きながら、時折そそぐ日の光の中で滑る。
大して滑れないけれど、練習にはなった。
氷を上がり、せっかくなので、遊園地をぐるっと回る。
広くはない。
よく、生き延びてきた。
斜面を利用した地形に、一応、観覧車もジェットコースターもある。
お土産売り場には、キティをはじめ、日本の主だったキャラクターの商品がずらり並んでいる。
だが、このパークのキャラである「ピピン」の商品はない。
夕暮れに、アトラクションのメカの影が濃くのびる。